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鷹狩りの応用でないリハビリテーション

 前項でお読み頂いたように

 鷹狩りを応用するリハビリテーションってのは手間がかかります。
 個人的にはいまのところ、ボランティアのつもりでいますが、社会的にみると、それは必ずしも望ましくありません。社会が必要とする事業のコストは全体が負担するのが健全で、ボランティアは付け足し、あれば有り難いがなくても困らないようでなくっちゃまずいわけで。
 で、コストを意識します。

 鷹狩り応用方式の特徴

 人件費、これに尽きます。実施する者の人件費だけでなく、技術者要請にもお金がかかります。簡単な小屋なり、空いている人家の居室や倉庫なんかが使えるので、箱モノにはあまりかかりません。そりゃリハビリ技術者要請センターを兼ねた拠点はあらまほしいですけど。・・・むかし、都下で、そういう話もあったんですけどね・・・。
 技術的な課題もあります。リハビリでは、野生で生きていけそうかが最重要なんで、コンパニオンバードとは文脈が違いますが、精神的にこのスタイルが合わない種類もありそうです。トラフズクあたりのいくつかのフクロウ類とか、ミサゴとか。ミサゴなんて、飛ばしている例、世界でひとつしか私は知りません。禽舎でも長く生かして置くのが難しいようですが。
 フライングケージ式
 巨大なケージのなかで勝手に練習してもらおう、という方式です。飛行のひとくぎりの距離が短い種類のフクロウなんかにはこのほうがよさそうです。
 問題はコスト。ゴルフの打ちっ放しぐらいの、全周囲われたケージを、一羽かせいぜい2,3羽が数週間なり占有するわけなんで、いくらかかることか。
 飛行が派手な種類には建築技術的にも難しそうです。「恐竜の飼い方教えます」にある翼竜向けのフライングケージに近いものがないと、イヌワシなんかは・・・。
 ハッキング
 簡単にいうと放し飼いです。こまかく分れます。
 救護・リハビリ系はプリント個体は対象外なので、ワイルドハック、というパターンになります。このワイルドは、テイムの対立概念なので、野生というより、「人に馴れていない、人を怖がる」だと思ってください。
 一番シンプルなのは、専用でも高い建物の塔などの利用でもいいんですが、チョウゲンボウを放し飼いにする、ようなもの。塔なら鐘を外した空間なんぞを利用して、桟で締め切れるようにして、巣立ち頃の雛を入れます。人間が直接姿を見せないでエサやりできるようにするのが良。何日かそこで飼って場所に馴染んだら、扉を開けてやります。自然に飛んで、お腹がすいたら戻って来て、ヒトが用意したエサを食べる、と。そのうち狩りに成功するようになると、ヒトの用意するエサへの依存が減り、次第に戻って来なくなる・・・というもの。
 楽は楽ですが、必要な数のハックサイトを確保するのはやはり大変。親や鷹匠と違って、独立への強い後押しする存在がないんで、何年間もタワーを占有しかねません。おまけに、隣接してハックサイトを設置するのも無理。
 ハヤブサやらだと、崖の途中にサイトが要りますが、人間のエサ運びはかなり大変。人件費がかかるってことですね。
 ハイタカ属にも向きません。エサ運ぶ人間を完全に隠すのは困難でしょうが、それを嫌ってフッ飛んで行って行った先で餓死するのがいかにもありそうです。
 これはもともと、ドイツの町外れの高台の上のハックサイトで、刷り込まれていなくても懐けられていないくても、もともとあまりヒトを怖がらないハヤブサの飛行訓練向けに作られた方式なので、それなりの制限もあるのでした。
 里親・里子
 放鳥不可能個体の終生飼育を引き受けるヒトのことではなくて、鳥の話。
 要するに野生の巣に余分な雛を押しつけて養育させるわけです。
 雛にしか使えない、共倒れの懸念があり、その回避には「親が自然に捕れる」形でのさりげない給餌が要る、個体間の関係がキビシイ種では親子の相性が問題、実子と里子の日齢合わせが大変(里親候補の数が必要)、などなどの問題があり。大規模システマティックに、ハヤブサを・・・というペレグリンファンドの例では成功していますが、「卵の殻の割れやすさ」という原因に合致したゆえの成功であって、見事な解決策の発見ではありますが、原因が違えばあまり有効ではありません。
 ただ放す
 太らせてただ放すのも、ひとつの方法には違いがありません。
 自活していた個体がただ運たけが悪く何かにぶつかるなどして、数日ぐらい以内に回復したのなら、これがベストでしょう。
 あれこれいじくるのなら、あるレベルを越えるまでやらないと生存はおぼつかないわけで、いじくれないのなら状態が落ちる前に放すのもアリなのです。

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copyright Ikuya Hatano 2002
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